不動産売却では、売却価格がそのまま手元に残ることはなく、税金や諸経費などの少なくない出費が必要となります。
不動産売却で必要となる費用には、不動産会社に支払う仲介手数料、譲渡税、登記料、売買契約書に貼付する印紙代、引越代金が挙げられます。また、土地の測量が必要な場合は測量費用がこれに加わります。
不動産会社に支払う仲介手数料は、売却価格の3.15%に6.3万円を加算することで計算することができます。この計算で求めた手数料は上限であり、交渉によって減額することもできます。また、不動産会社などに売買を依頼した場合に発生するので、依頼しなければ発生しませんし、売却が成立しなかった場合も支払う必要はありません。
譲渡益が出た場合、それに対して所得税や住民税が課税されます。ここで課税される税率は、不動産の利用形態や所有期間によって異なります。所有期間が5年未満の場合、所得税は30%、住民税は9%となります。一方、所有期間が5年以上の場合、所得税は15%、住民税は5%になります。
売却する不動産に抵当権が残っている場合、その抵当権を抹消登記する必要があります。抹消するためには抵当権抹消登記費用が必要となります。また、売却不動産が保存登記されていない場合には保存登記する必要があり、現住所と異なっていれば住所変更登記も必要となります。これらの登記料に加え、司法書士へ依頼した場合は報酬が必要になります。